頭皮が柔らかいと薄毛になりにくいって本当?薄毛になる原因と対策方法についても解説します

  • 「頭皮が柔らかいと髪に良いって聞いたけど何で?」
  • 「頭皮が硬いと薄毛になりやすいってことは、柔らかければ薄毛になりにくいの?」

この記事を読まれている方は、このような悩みや疑問を抱えているのではないでしょうか。そこで本記事では、頭皮が柔らかい状態は髪にどのような影響を与えるのか、薄毛になりづらいというのは本当なのか詳しく解説していきます。

最後には頭皮の柔らかさに関するよくある質問についてもまとめていますので、ぜひお目通しください。

頭皮が柔らかいのは血行が良い証拠

「頭皮が硬いと薄毛になりやすい」という話を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。何故、頭皮が硬いと薄毛になりやすいのかと言うと、それは血行不良を引き起こしている可能性が高いためです。

髪の毛が成長するために必要な栄養素は血を介して頭皮へと運ばれてきます。そのため頭皮の血行が悪い状態の場合、髪の毛に十分な栄養が行きわたらず、薄毛になってしまうのです。

逆に、頭皮が柔らかいというのは血行が良い証拠であり、頭皮に血が十分に巡っている証拠でもあります。

薄毛の原因はさまざまなであり必ずしも薄毛になりにくい訳ではない

しかし、薄毛になる原因は必ずしも血行不良だけではありません。血行が良いからと言って、そもそも必要な栄養素をしっかり補給できていなければ髪も成長することができないでしょう。

そのため、頭皮が柔らかい=薄毛になりにくいというのは半分本当で半分誤りです。

頭皮がぶよぶよと柔らかすぎる場合にはうっ血している可能性がある

頭皮全体が均一に柔らかい場合には、基本的に問題はありません。しかし、頭皮の一部がぶよぶよとしている場合には、うっ血と言って血が詰まってしまっている状態である可能性も考えられます。

うっ血すると最悪の場合、心不全を起こす可能性もあるため、すぐに病院で診察してもらうようにしましょう。

薄毛の原因一覧

薄毛の原因は必ずしも血行不良だけではありません。薄毛の原因として代表的なものは以下の4つ。

  • シャンプーが肌に合っていない
  • 睡眠不足
  • AGA
  • 栄養不足

シャンプーが肌に合っていない

洗浄力の高いシャンプーは頭皮にダメージを与えることがあります。

例えば、ラウレス硫酸・ラウリル硫酸といった界面活性剤が配合されたシャンプーは頭皮を保護してくれる皮脂まで過剰に洗浄してしまい頭皮環境を乱すことがあるのです。

特に、ラウリル硫酸に関してはラウレス硫酸よりも粒子が細かいため、洗い流しても頭皮や毛穴に残りやすいデメリットがあります。

抜け毛や薄毛、毛やせなどが気になる場合、原料に界面活性剤の記載がないシャンプーを選ぶと良いでしょう。

睡眠不足

毛髪の形成・頭皮の新陳代謝は成長ホルモンの働きがサポートされています。

成長ホルモンには毛髪・頭皮に必要なタンパク質の合成を促す働きがあり、睡眠中に多く分泌されます。特に入眠してから90分間は最も眠りの深くなるタイミングであり、成長ホルモンの分泌が盛んに行われます。この時間帯にどれだけ深い状態のノンレム睡眠になっているかどうかが重要なのです。

良質な睡眠を維持するために、コーヒーや緑茶、エナジードリンクといったカフェインを多く含む飲料を就寝前に摂取することは控えておきましょう。

AGA

AGA(男性型脱毛症)は前頭部および頭頂部から徐々に進行していく、脱毛症です。

AGAは、男性ホルモンであるテストステロンと還元酵素である5αリダクターゼが結合し生まれるジヒドロテストステロン(DHT)が、アンドロゲンレセプターと呼ばれる受容体と結合し、脱毛因子を生み出すことで、毛母細胞や毛乳頭細胞の活動が抑制され、薄毛が進行されるとされています。

栄養不足

毛髪形成に必要な栄養素が不足するとヘアサイクルが短くなり薄毛が起きやすくなります。

成長期にある毛髪の毛球部では毛母細胞の分裂が非常に活発であるため、多くの栄養素が必要となります。

しかし、忙しい30代・40代の男性は栄養価の低いコンビニ弁当やカップ麺、パンなどを食することが多く、髪に必要な栄養素が不足している場合が多いのです。

実際、2017年インドで行われた調査では、脱毛症を患う18歳から40歳までの若年層は必須アミノ酸や非必須アミノ酸、亜鉛などの欠乏が顕著であると示されています。

参考:インドの参加者における脱毛の栄養不足の有病率:横断研究の結果

日本人においても、薄毛が栄養不足に起因している可能性があることを考慮する必要があるでしょう。

ヘアサイクルとは
ヘアサイクルとは毛髪が毛根に生まれてから自然に抜けるまでのサイクルを指し、下記に挙げる3つの周期に分かれています。

・毛母細胞の分裂が活発に行われる成長期
・細胞分裂が滞るようになる退行期
・毛髪の成長が完全にストップしてから自然に脱毛するまでの休止期

薄毛の治し方や改善方法

薄毛には症状に応じた治し方や改善方法があります。下記に具体的な内容を解説します。

AGA治療

薄毛の原因がAGAである場合、医師からの診断を受け治療を開始することが一番の改善方法となります。

前述の通りAGAは遺伝により生じることが多く、生活習慣の改善だけでは対処しづらい問題があります。親から受け継いだ薄毛になりやすい性質にアプローチするためには、薬剤による5αリダクターゼの阻害が必要となるのです。

AGAの治療では主に内服薬や外用薬、メソセラピー(栄養成分の注射)などが用いられます。薄毛の進行度合いや体質に応じた治療方法を医師と相談した上で進めましょう。

育毛剤・発毛剤の使用

市販の育毛剤・発毛剤を使用することも薄毛対策に有効です。

薄毛の改善を目指すために生活習慣を整えることは大切ですが、頭皮への直接的なアプローチはしづらいものです。

市販されている育毛剤・発毛剤は手軽に手に入る上、薄毛の状態に応じた使い方が出来るのです。

例えば、育毛剤においては、脱毛を抑制することで毛髪を育成する効果があり、主に毛痩せに悩む方に適しています。一方、発毛剤においては毛髪の生成を促進する効果があり、地肌の目立つ薄毛症状に適しています。

薄毛を自分で治したい方や症状に応じた対処を手軽に始めたい方にとって、市販の育毛剤・発毛剤の使用はおすすめと言えるでしょう。

栄養バランスの取れた食事

薄毛の改善に栄養素は欠かせないものです。

毛髪の成長は、毛細血管から運ばれた栄養素を材料に毛乳頭で毛母細胞が作られるところから始まります。そして、前述の通り毛母細胞は分裂スピードが早いため多くの栄養素を要します。

ヘアサイクルを正常化させ薄毛の改善を目指すには、髪に必要な栄養をバランス良く取ることが重要なのです。

髪に良い食べ物

髪に良い食べ物を選ぶにあたり、様々な栄養素を意識する必要があります。

例えば、毛髪の8割以上を占めるタンパク質は勿論のこと、ビタミンB群やC、亜鉛・銅といったミネラル各種は毛髪を形成するための材料となります。

また、ビタミンAやE、イノシトールなどは毛母細胞の働きをサポートしてくれます。

上記の栄養素が取れるよう献立を考えることが、髪に良い食事へと繋がるのです。

薄毛を治す食べ物はあるの?

毛髪の形成に必要な栄養素を含む食べ物は、薄毛の改善をサポートしてくれます。特に薄毛の改善と繋がりの深い栄養素と具体的な食材について下記に紹介します。

栄養素栄養素を含む食材
タンパク質豚肉・鶏肉・牛肉・魚肉・卵・大豆など
ビタミンAレバー・人参・モロヘイヤ・鰻・大葉など
ビタミンB群レバー・貝類・ごま・カツオ・ししとうなど
ビタミンC果物類・ピーマン類(赤・オレンジ・黄など)・ブロッコリー・豆苗など
ビタミンEアーモンド・ヘーゼルナッツ・落花生・すじこ・ひまわり油など
亜鉛豚レバー・牡蠣・鰻・切り干し大根など
イソフラボン大豆製品全般

アミノ酸系シャンプーの使用

アミノ酸系シャンプーが薄毛の改善に良い理由は、頭皮への刺激が極めて少ないことにあります。

アミノ酸は毛髪・頭皮と同様に弱酸性であるため、頭髪にダメージを与えず洗浄することが出来るのです。また、保湿効果が高く頭皮を保護する上で必要な皮脂を除去してしまうこともありません。

薄毛や抜け毛、毛痩せに悩む方にとって、毎日のシャンプーをアミノ酸に変えるだけで症状の改善を目指すことが出来るでしょう。

整髪剤をしっかり落とす

薄毛の改善において見落としがちなものが整髪剤の入念な除去です。

日頃何気なく使用している整髪剤が頭皮に残ったままとなると、毛穴詰まりを起こし薄毛の原因となってしまうのです。特にハードタイプのヘアスプレーにおいては地肌に噴射される上、1度のシャンプーで落としきれないことがあります。

頑固な整髪剤汚れを落とすためにも、入念な洗髪を心掛けましょう。

整髪剤を頭皮から落としやすくするためにおすすめの入浴方法は、洗髪前に湯船に浸かることです。洗髪前に頭皮に汗をかいておくことで汚れが浮き上がり、より洗い流しやすくなるでしょう。

頭皮の柔らかさに関するよくある質問

最後に、頭皮の柔らかさに関するよくある質問について解説します。

Q. 頭皮が柔らかいことのデメリットはありますか?

頭皮が柔らかいことにこれといったデメリットはありません。しかし、局所的にぶよぶよと柔らかかったりする場合には、うっ血している可能性や何らかのトラブルが生じている可能性が高いため、必ず医師の診察を受けるようにしてください。

Q. 頭皮マッサージをすることで血行促進できるのでしょうか?

毎日継続的にマッサージすることで、頭皮の血流量を増加させることができます。花王によって行われた研究では、1日に3回の頭皮マッサージを6カ月間行ったグループは定常血流量が増加したことが分かっています。
参考:花王 – 頭皮マッサージ/効果と方法

頭皮の硬さや血行不良が気になるという方は、ぜひお試しください。

まとめ

今回は頭皮の柔らかさと髪の関係から、薄毛の原因・対策方法について解説させていただきました。本記事で重要なポイントは以下の4つです。

  • 頭皮が柔らかいのは血行が良い証拠
  • 頭皮の一部分がぶよぶよとしている場合には何らかのトラブルが生じている可能性が高い
  • 頭皮が柔らかいからといって薄毛になり辛いとは言い難い
  • 薄毛の原因は多岐に渡り、原因に応じた対策をとる必要がある
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