オナニーするとハゲるって本当?テストステロンとの関係や噂の真相を徹底解説

  • 「オナニーするとハゲるって聞いたけど本当?」
  • 「オナ禁するとハゲなくなるって聞いたけど、どうなんだろう…」
  • 「オナニーするとAGAになりやすいの?」

この記事を読まれている方は、このような悩みや疑問を抱えているのではないでしょうか。そこで本記事ではオナニーをするとハゲてしまうという噂の真相について徹底解説。ぜひ、最後までお目通し下さい。

何故オナニーをするとハゲると言われているのか

何故オナニーをするとハゲると言われているのでしょうか。その原因は主に以下の2つが挙げられます。

  • 男性ホルモンを増加させると言われているため
  • 髪の毛に必要な栄養素を使いすぎてしまうと言われているため

それぞれ詳しく解説していきます。

男性ホルモンを増加させると言われているため

オナニーをすると男性ホルモンであるテストステロンが一時的に増加します。

一般的に「薄毛=男性ホルモンによって引き起こされる」という考えが一部で広まっている事から、オナニーによってテストステロンが増え、薄毛になってしまうという噂が広まったのでしょう。しかし、この内容は誤りです。

男性ホルモンと関係のある脱毛症は、いわゆるAGA(男性型脱毛症)ですが、AGAにはテストステロンではなく、ジヒドロテストステロン(DHT)と呼ばれる男性ホルモンが大きく関係しているのです。

AGAと関係するDHTは、テストステロンと5αリダクターゼと呼ばれる還元酵素が結合して生まれる男性ホルモン。この男性ホルモンは、さらにアンドロゲンレセプターと呼ばれる受容体と結合し、脱毛因子「TGF-β」を生み出すのです。そして、TGF-βはヘアサイクルを乱し、成長期から退行期へと移すことによって、髪の毛の基となる毛母細胞などの活動が弱まり、薄毛になってしまうのです。

オナニーをすることで、テストステロンが一時的に上昇することはあれど、慢性的では無い他、5αリダクターゼも増える訳では無く、オナニーによってAGAが発症したり、進行したりすることは考え辛いと言えるでしょう。そもそも医学的根拠もありません。

髪の毛に必要な栄養素を使いすぎてしまうと言われているため

髪の毛は80%~90%がケラチンと呼ばれるタンパク質によって作られており、タンパク質の摂取は髪の毛の栄養にとってもかかせません。

そして、精液にはタンパク質が含まれていることから、「オナニーをしすぎるとタンパク質が不足して、髪の毛が成長できずハゲてしまう」という噂が立ったと推測できます。

しかし、オナニーによってタンパク質が不足してしまうという事態は考え辛いでしょう。というのも、精液に含まれているタンパク質量は100mlあたり5,040mgです。射精で放出される精液は約5mlであるため、一回の射精にあたって約252mgのタンパク質が放出されています。

鶏肉100g辺りのタンパク質量は約27gであり、これを全て射精によって放出するとなれば、約107回オナニーをする必要があるのです。タンパク質の含有量が少ない白米であっても、100gあたり6gのタンパク質が含まれており、これを全て放出する場合には約23回オナニーをする必要があります。

こうして実際の数値を見てみると、オナニーによって栄養素を使いすぎてしまうという事態がいかに非現実的であるかがお分かりいただけるかと思います。

そのため、オナニーによって栄養素を使いすぎてしまい、薄毛になるということは考えづらいでしょう。

オナ禁をするとかえって体に悪影響を及ぼすことも

オナニーをするとハゲるという噂と同時に、「オナ禁をするとハゲなくなる」「オナ禁をすれば髪の毛がツヤツヤになる」と言った噂もありますが、先ほどの話から、かなり非現実的な話であることがお分かりいただけたのではないでしょうか。

しかし、オナニーを禁止することで体に悪影響を及ぼしてしまうということは考えられ、明確なエビデンスがあるものとしては、前立腺がんの発症リスク増が挙げられます。

オナ禁をすることで前立腺がんのリスクが約2割増加する

アメリカで行われた研究によると、月21回以上射精をする男性は、月4~7回射精する男性に比べ、前立腺がんのリスクが約2割前後低いことが明らかにされています。
参考:欧州泌尿器科専門誌「European Urology 電子版」

逆をかえせば、月4~7回しか射精しない男性は毎日射精する男性と比べて発癌リスクが約2割上がるという訳です。そのため、オナ金は体に悪影響を及ぼすと言えます。

オナ禁によるストレスで血行不良を引き起こす可能性も

オナニーを意図的に禁止することで、ストレスが溜まってしまうという方もいるでしょう。慢性的なストレスがあると、体が緊張状態になり、血管も収縮された状態になってしまいます。

髪の毛に必要な栄養素は血を介して頭皮へと送られてくるため、血管が収縮され血行不良の状態になると、髪へ十分に栄養が送られず、成長を阻害してしまうことが考えられます。

薄毛になる原因は何?

オナニーをすることで薄毛になるという話が現実的では無いことがお分かりいただけたかと思います。それでは、どういったことが原因で薄毛になってしまうのでしょうか。

薄毛になる原因としては主に以下の内容が挙げられます。

  • AGA
  • 睡眠不足
  • 血行不良
  • 栄養不足
  • 頭皮環境の悪化

詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

AGAの治療は投薬治療が効果的

AGAは、オナニーをしていようがしていなかろうが、関係なく男性であれば誰でも発症する可能性のある脱毛症です。

日本皮膚科学会のの発表しているガイドラインでは、AGAの治療方法としては投薬治療が効果的であるとされ、特にフィナステリドおよびデュタステリドの服用を勧めています。
参考:日本皮膚科学会 – 男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017年版

それぞれジヒドロテストステロンの基となる5αリダクターゼの活動を抑制する薬であり、AGAの進行を防ぎ、発毛を促進させることができます。

まとめ

今回はオナニーと薄毛の関係について解説いたしました。本記事で重要なポイントは以下の4つです。

  • オナニーをしてテストステロンが分泌されても薄毛に影響することはない
  • オナニーをして髪の毛に必要な栄養素を排出するには何十回・何百回とオナニーをしなければいけない
  • オナニーを禁止することで前立腺がんのリスクが高まる可能性もある
  • オナニーを禁止することでストレスによる血行不良を招き、髪の成長を阻害する可能性もある

これまで抜け毛を気にして、オナニーを止めていた方は定期的に行うようにすると良いでしょう。

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