ラーメンを食べるとはげる?ラーメンの食べ過ぎで薄毛につながる理由とその対策を詳しく解説

「ラーメンを食べ過ぎるとはげるって聞いたけれど、本当かな?」
「ラーメンが薄毛の原因だとしても、食べるのはやめたくない…」

あなたには、このような疑問や悩みはありませんか?

ラーメンの食べ過ぎが身体に良くないとは知っていても、髪にも影響を与える可能性があるというのは知らない方もいるのではないでしょうか。

本記事では、ラーメンの食べ過ぎで薄毛になる理由やラーメンを食べつつもはげないための具体的な対策などを紹介しています。

ラーメンと薄毛の関係に興味のある方には、必見の内容となっています。ぜひ最後までお目通しください。

ラーメンの食べ過ぎは薄毛につながる2つの理由

ラーメンの食べ過ぎによって薄毛につながる可能性があります。その理由は以下の2つです。

  • 糖質や脂質などを過剰摂取してしまう恐れがあるため
  • ビタミンやミネラルなどが不足してしまう可能性があるため

糖質や脂質などを過剰摂取してしまう恐れがあるため

ラーメンには糖質や脂質、塩分が多く含まれており、この3つの過剰摂取が薄毛に大きく関与することが分かっています。

糖質

ラーメンの麺に多く含まれている糖質の過剰摂取は、薄毛になり得る原因の1つです。

糖質の過剰摂取による薄毛の仕組みとして、AGE(終末糖化産物)が関係しています。AGEは、身体の機能の維持に必要な量よりも多く摂取された糖質が、タンパク質と結合する「糖化反応」によって作られます。

AGEは脱毛症の1つである「糖化型脱毛症」と大きく関係していることが、大分大学などの研究チームによって解明されました。具体的には、AGEが毛乳頭細胞において、炎症を引き起こす「炎症性サイトカイン」の発現を増強させることで、毛母細胞の増殖を抑制するというものです。

毛母細胞は、髪の発毛に欠かせない細胞のため、毛母細胞の増殖が抑制されるということは髪が生えないことになります。

脂質

ラーメンの出汁をとるために、豚骨や鶏ガラなどの動物性の材料が多く使われています。そのため、ラーメンのスープには脂質が多く含まれており、ラーメンの食べ過ぎによる脂質の過剰摂取は薄毛や脱毛を引き起こします。

2021年6月に東京医科歯科大学をはじめとした複数の大学の共同チームが、「高脂肪食の過剰摂取は、薄毛や脱毛を引き起こす」という研究結果を国際科学雑誌の「Nature(ネイチャー)」で発表しました。

毛の再生は「毛包幹細胞」という細胞が自己複製することによって、髪の発毛に関与する毛母細胞を供給します。しかし、過剰な高脂肪食を継続的に摂取することで、毛包幹細胞の中で酸化ストレスの発生や過剰な脂質を貯蔵する「脂肪滴」の蓄積が生じることが判明しました。その結果、毛包の萎縮や毛の再生を担う細胞の不足などにより、脱毛症につながるとのことです。

塩分

塩分もラーメンに多く含まれている成分の1つであり、過剰摂取すると薄毛の原因になり得ます。塩分を過剰に摂取することで、引き起こされる代表的な病気は高血圧です。

生命の維持に必要な酸素や栄養を心臓から全身に送り届けるためには、一定の血圧が必要です。しかし、塩分の過剰摂取をはじめとした様々な要因によって血圧が高い状態が続く「高血圧」になる場合があります。高血圧になると、本来はゴムのように弾力のある血管が徐々に固くなり、血行不良を引き起こすのです。

髪の発毛や育毛には、血液と共に頭皮へ運ばれる栄養が不可欠ですが、血行不良になると頭皮まで十分な量が届きにくくなります。その結果、髪の発毛や育毛に欠かせない「毛乳頭」や「毛母細胞」の活動が栄養不足により低下し、薄毛や脱毛になります。

ビタミンやミネラルなどが不足してしまう可能性があるため

ビタミンやミネラルは微量栄養素と呼ばれ、微量ながらも人の身体の発達や機能を維持するために必要な栄養素のことです。ビタミンは体内ではほとんど作られず、ミネラルは体内で一切作られません。

微量栄養素が慢性的に欠乏すると、欠乏症と呼ばれる健康障害を引き起こします。欠乏症にならないためにも、日頃の食事から積極的に微量栄養素を摂取する必要があるのです。

ラーメンは単品でもお腹を満たせる料理であるのに加えて、ライスや餃子、チャーハンなどと一緒に食べる場合もあります。しかし、これらの料理は糖質を主成分とした炭水化物を多く含む料理のため、栄養のバランスが偏りやすくなり、ビタミンやミネラルが不足しがちになります。

ラーメンを食べつつもハゲないための対策方法5選

ラーメンの食べ過ぎによって、薄毛を引き起こすことがお分かりいただけたかと思います。とはいえ、ラーメンが好きな方には、ラーメンを食べないという決断は難しいでしょう。そこで、ラーメンを食べつつもハゲないための以下の5つの対策を紹介します。

  • 大盛りや替え玉をしない
  • セット料理を頼まない
  • スープは飲み干さない
  • 濃い味を頼まない
  • 糖質や脂質などの代謝を高める栄養素を摂る

大盛りや替え玉をしない

大盛りや替え玉をしないことで、糖質(炭水化物)の摂取を抑えられます。

成人男性で、オフィスワークなど身体をあまり動かさない仕事をされている方の場合、推定必要カロリーは2,200kcal程度です。厚生労働省が発表している「2020年版の日本人の食事摂取基準」において、1日の摂取カロリーのうち炭水化物は50~65%の範囲内と定められています。推定必要カロリーが2,200kcalの場合の炭水化物は1,100~1430kcalとなり、量に換算すると275~357.5gです(1gにつき約4kcalで計算)。

実際のラーメンの炭水化物の量を、某人気チェーン店のラーメンを参考に考えてみます。並盛りのラーメンは1杯あたり53.6gであるのに対し、大盛りは1.5倍の約80gです(※理論上の値になるため、実際の値とは異なります)。

炭水化物の1日量としては問題ないように思われますが、糖質はビールやお菓子、間食などでつい取ってしまいがちです。糖質の摂取を低く抑えるためにも、並盛を注文すると良いでしょう。

セット料理を頼まない

セット料理を頼まないことで、糖質や脂質を必要以上に摂取することを避けられます。

ラーメンとセットで注文される人気のメニューには、ライスや焼き餃子などがあります。それぞれに含まれている炭水化物の目安量は、ライスはお茶碗一杯分(150g)で57.1g、焼き餃子は6個で34.2gです。

セット料理を注文することで、炭水化物(糖質)の摂取量は一気に増えてしまいますので、薄毛を気にされる方はセット料理の注文を避けた方が良いでしょう。

スープは飲み干さない

スープを飲み干さないことによって、脂質や食塩の過剰摂取を抑えられます。

ラーメンに含まれている脂質や食塩は、スープに多く含まれています。ラーメンを食べる際に一定のスープを飲むことは避けられませんが、脂質や塩分を抑えたい場合は、スープを飲み干さないという選択も対策の1つです。

濃い味を頼まない

濃い味のラーメンには、脂質や塩分が多く含まれています。そのため、濃い味のラーメンを頼まないことで脂質や塩分を控えるという方法もあります。

「味濃いめ」や「油多め」の注文を避けることや味の濃いラーメン屋に行かないようにすると良いでしょう。

糖質や脂質などの代謝を高める栄養素を摂る

糖質や脂質などの代謝を高める栄養素を摂ることで、身体に糖質や脂質を蓄積させにくくする効果が期待できます。

糖質や脂質などの代謝を高める栄養素として挙げられるのは、ビタミンB群です。その中でも特にB1、B2、B6の働きにより、糖質と脂質が分解され、ATPと呼ばれるエネルギー源物質に変換されやすくなります。

ビタミンB1、B2、B6が多く含まれている食品には、以下のようなものがあります。

多く含まれる食品
ビタミンB1豚肉、玄米、豆類
ビタミンB2レバー、卵、魚、乳製品、ほうれん草
ビタミンB6赤身の魚、脂身の少ない肉類、ピスタチオ、バナナ

薄毛の改善や育毛が期待できる!髪に良い影響を与える3つの栄養素

髪に良い影響を与える栄養素を摂取することで、薄毛の改善や育毛が期待できます。ラーメンでは得られにくい栄養素もあるので、ご自身で積極的に摂取すると良いでしょう。具体的には、以下の3つがあります。

  • タンパク質
  • ビタミン
  • ミネラル

タンパク質

髪の毛の主成分は、「ケラチン」というタンパク質です。髪の毛の材料であるタンパク質が不足すると、髪の毛が生えてこなくなったり、ハリやコシがなくなったりします。タンパク質を摂取することで、発毛しやすい環境を整えることができるのです。

たんぱく質を多く含む食品には、以下のようなものがあります。

  • 乳製品
  • 大豆類
  • 小麦

ビタミン

ビタミンを摂取することで、抗酸化作用や血行改善など頭皮環境を整える効果が期待できます。ビタミンの中でも、特にA、B、C、Eが頭皮や髪の健康に大きく関与します。

ビタミンA

ビタミンAは、頭皮の乾燥を防ぐ効果があり、頭皮の皮膚や粘膜を健康に保ちます。

ビタミンAが多く含まれる具体的な食品としては、レバーやうなぎ、チーズなどです。

ビタミンB群

髪の発毛や育毛に重要な役割を果たすビタミンB群は、すでに紹介したB1、B2、B6の他にビオチンがあります。

ビオチンは、ビタミンB7またはビタミンHとも呼ばれ、髪の主成分であるケラチンの生成時に重要な役割を果たしているのです。また、ビオチンの摂取量が髪の量や太さに影響するという論文も発表されています。

ビオチンが多く含まれている食品は、レバーや卵、ナッツなどです。

ビタミンC

ビタミンCは、抗酸化作用により免疫力を高めて頭皮環境を守ります。さらに、頭皮などの皮膚のもとになるコラーゲンの生成にも貢献するのです。

ビタミンCは果物に多く含まれており、レモンやみかん、ゆずなどの柑橘類をはじめ、マンゴー、いちご、キウイフルーツなどがあります。

ビタミンE

ビタミンEには、血行促進作用による頭皮の血行改善に加えて、ビタミンCと同じように抗酸化作用によって頭皮環境を守る効果が期待できます。

ビタミンEが多く含まれている食品は、魚介類、ナッツ類、大豆類、かぼちゃなどです。

ミネラル

ミネラルは身体で一切合成されないため、ご自身で意図的に取り入れないと不足しやすくなります。ミネラルには、鉄、カリウム、カルシウム、亜鉛などがあり、その中でも薄毛対策に特に重要なのが亜鉛です。

亜鉛は、髪の主成分であるケラチンの生成を助け、AGA(男性型脱毛症)の原因物質である5αリダクターゼの生成を抑制するという働きがあることから、薄毛対策に有効です。

亜鉛を多く含む代表的な食品の牡蠣や、その他にもナッツなどの豆類やレバーがあります。なお、亜鉛はビタミンCと一緒に摂取することで吸収が高まります。

ラーメンだけが原因ではない!ラーメン以外の4つの薄毛対策

食事以外にも薄毛にならないための対策があります。具体的には、以下の4つの対策が考えられます。

  • 十分な睡眠をとる
  • 適度な運動を行う
  • ストレスを減らす
  • 禁煙をする

十分な睡眠をとる

健康的な頭皮を保つことは、薄毛対策として重要な要素であるため、十分な睡眠は欠かせません。

睡眠中に分泌される成長ホルモンによって、頭皮のターンオーバーが促進され、髪の発毛に欠かせない毛母細胞の増殖や活性化に必要な物質であるIGF-1が生成されます。

適切な睡眠時間には個人差がありますが、厚生労働省が推奨する6~8時間を目安にすると良いでしょう。加えて、22時~深夜2時の睡眠は、成長ホルモンが分泌されやすくなるためおすすめです。

適度な運動を行う

適度な運動を行うことで、血行改善と中性脂肪を減らす効果が期待できます。

運動をすることで全身の血行が整えられ、健やかな髪を育てるのに必要な血液や栄養が頭皮に届きやすくなります。また、適度な運動を行うことで、薄毛のリスクになる糖質と脂質をエネルギーとして消費しやすくなるのです。

ストレスを減らす

過度なストレスは、自律神経が乱れて頭皮の血行不良を引き起こします。ご自身に合ったストレス解消法を行うことで、血行が改善し、頭皮に血液が行きわたるようになります。

禁煙をする

禁煙をすることで得られるメリットは様々あります。その中でも禁煙が薄毛対策に効果的な理由は、頭皮の血行改善とビタミンCの消費を防ぐことができるためです。

タバコに含まれるニコチンには、血管を収縮させて血行不良を引き起こす作用があります。また、喫煙は、頭皮環境を整えるビタミンCを大量に消費します。

禁煙をすることで、これらの薄毛になるリスクを軽減することができるのです。

ラーメンと薄毛に関するよくある質問

最後に、ラーメンと薄毛に関するよくある質問をまとめました。

Q.ラーメン以外にはげやすい食べ物はありますか?

はい、あります。例えば、糖質や脂質、塩分が多い食品は髪の発育に悪影響を及ぼします。

そのため、糖質や脂質、塩分が多い食品を過剰に摂取することは、はげやすい頭皮環境を作ることにつながります。

Q.お菓子を食べ過ぎるとはげると聞きましたが、本当ですか?

はい、本当です。お菓子には糖質や脂質、塩分が多く含まれている製品があります。

薄毛を気にされている方は、ポテトチップスなどの脂質や塩分の多いお菓子や、チョコレートなどの糖分が多く含まれているお菓子の食べ過ぎは避けた方が良いでしょう。

Q.食事以外にはげやすい人の特徴はありますか?

以下の特徴に当てはまる方は、薄毛になる可能性があります。

  • 睡眠不足や運動不足などの悪い生活習慣の方
  • 過度な染髪を継続して行っている方
  • ヘルメットの着用など、頭皮に負荷をかける環境下にある方

最後に

本記事では、ラーメンの食べ過ぎによって薄毛になる可能性がある理由や、ラーメンを食べつつもはげないための具体的な対策などを紹介しました。

ラーメンに含まれている糖質や脂質、塩分の過剰摂取が、薄毛につながる可能性があることがお分かりいただけたかと思います。とはいえ、ラーメンが好きな方には、国民食とも言われているラーメンを食べないという決断は難しいでしょう。ラーメンを食べることを諦めないためにも、少しの我慢や対策をすることで、薄毛になるリスクを軽減できます。

本記事の内容を参考に、ラーメンを食べつつも、取り組める薄毛対策から始めてみてはいかがでしょうか。

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