ジヒドロテストステロンを減らす方法はある?効果的な成分など対策方法について解説します

  • 「AGAの原因はジヒドロテストステロンだって聞いたけど、減らす方法はないのかな」
  • 「ジヒドロテストステロンを抑えるのに効果的な成分ってなんだろう」

この記事を読まれている方は、このような悩みや疑問を抱えているのではないでしょうか。そこで、今回はジヒドロテストステロンの概要から減らす方法について解説いたします。

最後にはジヒドロテストステロンに関するよくある質問についてもまとめていますので、ぜひお目通しください。

ジヒドロテストステロンとは

ジヒドロテストステロン(DHT)とは男性ホルモンの一種であり、 男性ホルモンであるテストステロンと還元酵素である5αリダクターゼが結合することによって、生まれます。

性器の成長や筋肉の増大、体毛の育成など男らしい体を作るにあたって必要な男性ホルモンですが、AGA(男性型脱毛症)を引き起こす原因でもあるのです。

DHTがアンドロゲンレセプターと呼ばれる受容体と結合することで、TGF-βと呼ばれる脱毛因子を引き起こし、この脱毛因子が毛乳頭細胞や毛母細胞の活動を弱めてしまうのです。

そのため、AGA治療などではジヒドロテストステロンの生成を抑えるため、5αリダクターゼを抑制するフィナステリドやデュタステリドと呼ばれるAGA治療薬を用います。

ジヒドロテストステロンを減らす方法

DHTを減らす方法としては、以下の3つが挙げられます。

  • 5αリダクターゼを抑制する成分を摂取する
  • 喫煙をやめる
  • 有酸素運動を行う

それぞれ詳しく解説していきます。

5αリダクターゼを抑制する成分を摂取する

DHTを抑制するには、基となる5αリダクターゼの活動を抑制することが効果的です。5αリダクターゼを抑制する成分としては

  • フィナステリド
  • デュタステリド
  • ノコギリヤシ
  • 亜鉛
  • d-リモネン

などが挙げられます。

フィナステリド

フィナステリドは薬剤名ですが、成分名でもあるのです。AGA治療薬として有名なフィンペシアやプロペシアはフィナステリドが主成分となっています。

フィナステリドは食材などからは摂取できないため、薬で摂取する必要があります。

日本皮膚科学会が発表しているAGA治療の推奨度では、最高評価のAとされており、414名の日本人男性を被験者とした試験においては、約2~3年の内服継続によって78%もの被験者に薄毛改善の効果が見られ、年数が長くなるにつれて、その割合もより多くなっています。
参考:日本皮膚科学会 – 男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版

デュタステリド

デュタステリドもフィナステリドと同様に薬剤名でありながら、成分名でもあります。こちらも食材からは摂取することはできず、ザガーロやデュタステリド錠などの薬で摂取する必要があります。

デュタステリドとフィナステリドの違いとしては、対応できる5αリダクターゼの種類です。5αリダクターゼはⅠ型とⅡ型の2種類があり、それぞれ体の分布が異なります。

5αリダクターゼⅠ型は頭頂部や生え際などに多く見られ、5αリダクターゼⅡ型においては、全身に満遍なくあります。

フィナステリドはこれらのうちⅡ型のみを抑制する効果を持ち、一方デュタステリドはⅠ型・Ⅱ型の両方の抑制をする事が可能。実際の試験結果でもデュタステリドの方が、発毛効果においてより高い数値をフィナステリドよりも出していますが、同時に副作用が起こる割合も約5倍ほど高くなっています。

副作用としては性欲減退や勃起不全などが挙げられるため、不安な方は医師に相談しましょう。

ノコギリヤシを摂取する

ノコギリヤシはアメリカ南東部原産のヤシの一種。果実には脂肪酸エステルや遊離脂肪酸、ステロール類などが含まれています。また、ノコギリヤシは他の食材などには含まれていないため、サプリメントなどで摂取をする必要があります。

ノコギリヤシは5αリダクターゼの活動を抑制させると考えられており、アメリカで行われた試験結果ではAGA患者を対象に24か月間ノコギリヤシを投与したところ、約38%の人に薄毛改善の効果が見られました。
参考文献:Inhibition of androgen metabolism and binding by a liposterolic extract of “Serenoa repens B” in human foreskin fibroblaststtps://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/6708534/

しかし、5αリダクターゼの抑制に対する有効性の十分なエビデンスは無く、改善効果が必ず出るとは言い切れない成分です。

亜鉛を摂取する

「薄毛には亜鉛が良い」と耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。亜鉛は髪の毛の基となるケラチンの合成に関係する上、5αリダクターゼの抑制に効果があるということが分かっています。

d-リモネンを摂取する

d-リモネンはミカンの皮に含まれる成分の一つです。5αリダクターゼの合成を阻害するとされていますが、難点としてはミカンの皮にしか含まれていないという点です。

ミカンの皮をそのまま食べることは難しいため、細かく刻んで調理をする必要があるでしょう。

喫煙をやめる

アメリカの研究機関による研究において、喫煙者と非喫煙者ではDHTの量に差があり、喫煙者は非喫煙者と比べて、DHTの量が14%高いことが判明しました。

そのため、喫煙習慣がある方は禁煙をすることで、DHTを減らせる可能性があります。

有酸素運動を行う

DHTは汗や尿によって体外へ排出されます。そのため、多くの汗をかき、水分を必要とする有酸素運動はジヒドロテストステロンを減らすには効果的な運動であると言えるでしょう。

無酸素運動などのウェイトトレーニングであっても、十分な活動量があれば効果が期待できます。

ジヒドロテストステロンに関するよくある質問

最後にジヒドロテストステロンに関するよくある質問について、まとめて回答いたします。

Q. ジヒドロテストステロンが多い人に何か特徴はありますか?

AGAが進行している場合には、DHT量が多いと判断できるものの、それ以外にはDHT量が多い人を判別するための特徴はありません。

Q. ジヒドロテストステロンは体臭にどんな影響を与えますか?

DHTが体臭に直接的な影響を与えることはありません。ただ、DHTに限らず男性ホルモンは皮脂の分泌量を増やす働きがあり、分泌された皮脂が常在菌によって分解・酸化された場合には、悪臭を放つため、間接的影響しているとは言えるでしょう。

Q. ジヒドロテストステロンが減ることのデメリットはありますか?

成人男性においてDHT量が減ることのデメリットは、ほぼ無いでしょう。しかし、胎児期においては男性外性器の発育に影響を及ぼすと考えられています。

まとめ

今回はジヒドロテストステロンの概要と減らす方法について解説させていただきました。紹介した対策方法などをぜひ実践してみてください。

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